成人や就学後の児童生徒に対する日本語教育については、いろいろお話を伺ったり、本を読んだりしたことがありましたが、就学前の乳幼児の発達と絡めてのお話は初めてでしたのでとても勉強になりました。久しぶりに、たくさんノートをとった勉強の時間でした。私が日々かかわっているのは、教育にはあまり関心がなく、また親子の接触があまりないという家庭の児童生徒がほとんどです。保護者の判断を第一に、というところに至るまでの過程に大きな問題があります。母語を大切にするという意識もほとんどなく、継承語としての言語の位置づけもままならない、いわゆるダブルリミテッドといわれる子供たちも増えてきています。保護者に対する教育、という視点は大いに共感するところでした。でも、保護者が教育の大切さに気付く、というところに引っ張っていくまでがとても大変であり、私自身が対応するのではなく、小中学校の現場の先生方が対応なさっていることもあって、超えるべきハードルが多いということを実感しました。カミンズのいうように、生活言語というレベルであれば、子供たちは適切な刺激さえ与えていれば2年程度で身に付きます。その後の学習言語の獲得が10年前後かかるというところに、今の小中学校で学んでいる日本語指導が必要な子供たちの問題があります。ひらがなカタカナ漢字といった文字の習得も、作文の力も、読解も、目の前に受験というものがあり、小学校入学後の日本語指導では何もできないという実感があって、この講座に申し込みました。就学前の時間をどう過ごすか、教えていただいたことをもとに、じっくり考えてみたいと思います。ありがとうございました。
東京コース受講者(教育大学准教授)
親の思いと子供の発達段階との関係を具体例を交えて教えて頂いた事がとてもためになりました。どこでも起こり得そうな事例で、自分も直ぐに対処できると思いました。新たな知識は、全てといっても過言ではありません。言語を教えるということは、その言語をつくり上げた文化も教えることであるという考えが随所に感じられたと共にその考えに共感致しました。言葉が話せるだけではなく、それを話すに足る「日本人」であることも指導内容というのは、国語教育も同じだと思っています。ここのところの共通は、とても嬉しく感じました。昨年、日本語教育に触れその辺が感じられず「テクニック」に走っているという偏った考えをもっていましたが、今回このコースを受講し、そんなことはないと思えました。いずれ、アドバンスコースを受けたいと考えます。有意義な2日間でした。ありがとうございました。
東京コース受講生(ナイロビ・日本人学校国語教師)
キーパーソンは、保護者だということ。保護者への声掛け、アプローチ法、モチベーションの保ち方の具体的な方法を学びました。「焦らなくて良いですよ」という言葉は、非常に効果的と思われる。読み書きを学習するに至らない年齢の子供達にテキストが無いため、体を使ったり、視聴覚を使う活動が効果的である事。そのために用意する教材も多様であることがわかった。
日本では中学、高校の英語教員で海外に渡って初めて幼児教育に携わるようになり、手探り状態の4年半弱でした。週に1回3時間の5~6歳児クラスで、これでいいのか、このやり方をためそうと色々と試してきましたが、このコース内容が自分が置かれている状況にピッタリの内容で、大変ためになりました。
日本の教員時代に受けていた研修では、生徒にどのようにアプローチするのかが重要でしたが、幼児日本語教師の研修では保護者にどうアプローチするのかもプラスだと改めて感じました。これまでも保育参観という形で授業に参加してもらったり、保護者会を開いてきましたが、これからも積極的に保護者に授業内容を伝えていきたいと思っています。自分が今まで実践してきた事を再確認し、今後どのように授業展開していこうか考える良い機会になりました。先生の開催するこのコースにまた参加できるよう、補習校講師として努力していきたいです。本当にありがとうございました。今後とも宜しくお願い致します。
東京コース受講生(トルコ・日本語補習校幼児部講師)
自分が実際に海外で「日本語を教えて下さい」と言われた時に保護者が掲げるゴールに持って行かないと!と必死になっていました。子供がどのように言葉を発達させていくのか、どのような道のりをたどって行くのかを今回初めて「第二言語の習得」という視点から学ぶ事ができ、いかに保護者のゴールが高いのか、子供の発達段階を飛び越えているのかを学びました。子供の言語を学ぶ道のりを専門的に学べたことで保護者にどのように伝えていくのか、協力してもらうのかを考えるきっかけになりました。
今までもオーストラリアに住む子供達に日本語を教える経験をしてきたのですが「これで本当にあっているのかな・・・子供の発達に正しく援助できているのかな?」という疑問が常に自分の中にありました。日本でも幼児教育の勉強はしてきたつもりだったのですが、母語が日本語ではない、環境が日本ではない子供達へのアプローチ法は、今回初めて専門的に学ぶ事ができ、新しい発見が多かったです。
これから日本に帰ってまた幼稚園や保育所などの現場に戻るつもりですが、その時にも、また今までと違った視点で子供の様子を見る事ができると思いました。とても実りのあるコース期間でした。本当にありがとうございました。
パース通学コース受講生(元幼稚園教諭)
オンラインコースははじめてでしたが、思っていた以上に操作が簡単でトラブルなく行えたことに安心しています。
また遠く離れた他国にいる同じ目的をもった方たちと一緒に学習できたこともいろいろな刺激となりよかったです
「子供の言語発達について」は、どのように言葉を習得していくのか、また何歳でどの程度の言葉を習得するのかなど、はじめて聞く事が多く興味深かったです。
「バイリンガル児対応に関しての課題」では、みなさんとのディスカッションを通して、いろいろな考え方や捕らえ方があることを知り、また同じ問題に直面した際どのように子供へ接していけばよいかの参考になりました。
ワークショップでは、書くことに関して、今後子供への関わり方、親御さんへアドバイスなど、今までより具体的にかつよ良い形で出来ると思っています。
実技の動画提出において、自分の改善点を具体的に見つけられたと思っています。
隔週で1つの課題をこなしていくという形は、時間に余裕がありよかったと思います。
テキストでの学習だけでなく、ディスカッションや動画提出があったのはとても良かったです。
多くの事を学べたし、授業内容に変化もあり、毎週新鮮な気持ちでのぞめました。
ディスカッションは、そのとき受講する受講生によって充実したものとなるかそうでないか、多少左右されるのではないかな、と感じました。
動画に関して、講師や他受講生よりたくさんのアドバイスを頂き、改善点が見えたと思っています。
また自分の様子を自分で見てみる、というのもなかなかない機会でよかったです。反省点が見えやすいですね。もし見本となる動画などを最後に公開してもらえたら、さらにわかりやすかったかなと思いました。
自身の経験から、子供への声かけや関わり方、遊び方(授業内容)など、これらはやはり実際目にしたり体験しなければなかなか習得できないように感じた為です。
基礎コースを終了すると、やはりもっといろんな事を具体的に学んでいきたいとに感じました。
アドバンスコースが早くオンラインで出来るようになることを願っています!
オンラインスクール受講生(スイス・日本語教室幼児部講師)
コースを受ける前からバイリンガルに関しては興味もありましたし、子供達の教育のためにも知っておきたいことだったのですが、バイリンガルに早期型、後期型で言語の覚え方に差が出ること、それから同時型で言語を習得することにより話し始める時期が遅れやすいことなど、知っているようで知らないことなどを明確に出来たのが良かったです。
もっと早く知っていたら娘の言語に関して、あんなに悩むことはなかっただろうと思いました。
幼児日本語教師として子供達の前に立つのは、まだまだ何年かかるかわかりませんが、レッスンの組み立て方やどうやって子供達の興味を引くかなどは、本当に未知の世界だったので、ただただすごいなぁ~・・・っと思いました。
ひらがなの読み書きの指導時期などは、知っておくべきことだと思うので、今回、勉強できてよかったです。日本語補習校や日本語学校に入れるために保護者が我が子のひらがなの読み書きに焦りを感じているという現状に関しては、わからなくもないですが、やはり子供には強要はしたくないですし、できることなら楽しく日本語を子供には学んでほしいな~って思いました。
自分自身に3歳半と9カ月の子供がいるので、勉強していく中で納得できる点がたくさんありました。私にとって当たり前だった事が、実は成長の過程ではとても大切な事だったり、また、どの年齢でどういうことに興味を示し、何をどこまでできて、何ができないのかという事を知ることによって、自分の子供を客観視できるようになりました。今まで小さなことでイライラしていた事が、これも成長の過程であり、この年齢ではできなくて当たり前と思う事で対応の仕方や教え方も変えることが出来るなと思いました。
このコースは、幼児日本語教師を目指す為だけではなく、「母親として」子育てをしていく上で知っておきたい事も色々と学べたので、すごく興味深かったです。それからコース内容だけでなく、休憩中の会話の中にも、色々と勉強になる事があって、とても楽しい経験になりました。
パース通学コース受講生(育児ママさん)
子供との関わりが少ない私にとってはこちらで学んだ全てのことが新鮮!目から鱗!でした。
昨年の夏、子供の日本語指導を頼まれ上手くいかなかった自分に、今は、「こうしたらいいよ」とアドバイスしてあげたいくらいです。今後は少しずつ知識を形にしていくことができるよう頑張りたいです。
先生からのコメントはいつも読むのが楽しみでした。毎回とても丁寧に書き込みをしてくださるので、真剣に向き合って頂けているのを感じました。本当にありがとうございます。通信で学ぶ場合、 割と聞くだけ・読むだけの一方通行なものが多いと思いますが、みなさんと一緒に学ぶこちらのオンラインスクールはお互いに良い刺激となり、とても良かったと思います。
終わったあとも幼児日本語教師協会でつながることができるのはとても嬉しいです。
子供と関わる方、育児に悩む方、親御さんなど。言語以外でも子育てに有益なことがたくさん詰まっていたと思います!
プロフェッショナルコース・オンラインスクール受講者(ベトナム・日本語教師)
基礎コース を受けて、もっとこの分野について勉強したい、あわよくば自分と同じように困っているお母さんの力になりたいと思いアドバンスコースを受講しました。実際に教室を持つことはしばらく難しいのですが、自分の教室をつくると仮定して課題に取り組んでみると、歌や手遊び、絵本などいろいろなアプローチを探すことができて、自分の子供と接する際にとても役に立っています。今までは入りこめていなかった ごっこ 遊び や ゲーム も、こういうことを通じて日本語を覚えてくれるんだと思うと、俄然力が入ります(笑) 。 結果として子供と接する時間の満足度が上がって良いことずくめだったなぁと思います。
また、言葉は文化と密接に結びついているという点が私にとってとても重要な気付きでした。言葉だけでなく親から子へ受けついでいきたいことって何なのか、それを考えるとやはりそれを伝えるための言葉も大事だなと再確認します。日々子育てに追われていると、つい楽な方へといってしまいますが、ふと立ち止まって考えるきっかけができてとてもよかったです。
幼児日本語教師養成コース内で習ったことは、ひとつも無駄にならないと思いました。子供の発達について、接し方について、遊び(レッスン)の工夫について、どれもこれも初めて知る内容だったし、日本語教室を始める上ではもちろん、子育てにも100%ためになる内容でした。
コースを受講する前と後でいちばん変化したのは、子育て(特に日本語教育)についての心のゆとりです。受講する前は、息子の日本語が少ない気がする、でも周りの人には家庭で日本語を使っているなら大丈夫と言われ ・・・。 でも とモヤモヤした気持ちを抱えていました。コースを受講することでたくさんの学びや気付き、そして自分と同じように海外 (日本国外)で育児をされているお母さん(特に子供に日本語を話してほしいと思っているお母さん)がいることを実感し、それが子育てへの自信につながりました。なかでも「何のために日本語を習得するのか」という問いをコースを受けながら自分の中で何度も繰り返し、自分なりの答えが見つけられたのも大きな収穫でした。心のゆとりを持つことで子育ては楽になったし、子供との時間もよりかけがえのないものとなりました。
上級コース・オンラインスクール受講生(アメリカに赴任中、二児のお母さん)